しょくようぎく(食用菊)





    プロフィール

  キク科キク属の多年草で、学名は Chrysanthemum x moriforium f. esculentus。
  わが国で江戸時代に発展したもので、「りょうりぎく(料理菊)」とも呼ばれます。これには花弁を食用とする中輪種と、刺身のつまにする小輪種があります。高さは50〜100センチになり、よく分枝して、10月から11月ごろ頭花を咲かせます。頭花は八重咲きで黄色または紅紫色をしています。観賞用のキクよりも花弁に厚みがあって香りがよく、苦味が少ないのが特徴です。
  系統・品種と用途

  「しょくようぎく」は、わが国では東北地方や新潟県などを中心に栽培されています。また「つまぎく」の栽培は、愛知県がメインです。
  紫色系: 「もってのほか」、「かきのもと」、「延命楽」、「おもいのほか」、「かしろ」
  黄色系: 「阿房宮」、「金唐松」、「十五夜」、「黄もって」
  栽培のポイント

  「しょくようぎく」を栽培するにあたっての基本条件および栽培のポイントはつぎのとおりです。ただ、品種によって収穫時期が異なります。ここでは一般的な「秋ぎく」を対象にしています。

気候区分

作業

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温暖地

株分け

植えつけ

収穫

気候区分

植えつけ (春|秋)

収穫時期 (春|秋)
寒 地 06/上〜06/下   10/上〜11/中  
寒冷地 06/上〜06/下   10/上〜11/中  
温暖地 06/上〜06/下   10/上〜11/中  
暖 地 06/上〜06/下   10/上〜11/中  

ご注意

  生育温度は5〜30℃なので、これを外れるときは、加温または遮熱をしてください。

 


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生育適温

15-20

栽培のポイント

  日当たりの良い場所で、十分に日光をあてて栽培してください。

 

pH

5.06.07.0

土壌酸度

5.5-6.5

栽培のポイント

  水はけのよい、弱酸性に近い中性を好みます。酸性土壌では石灰を施し、よく耕してから栽培にとりかかってください。

 


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栽培間隔

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栽培のポイント

  顕著な連作障害はでませんが、連作を続けると生育が不良になってきます。できるだけ休栽したほうがいいでしょう。
  栽培のステップ

  「しょくようぎく」を栽培するとき、株分けから開花期までの作業ステップは、およそつぎのようになります。ここでは、小さなホームガーデンを想定した一般的な方法を説明しています。

 

ステップ

内容

株分け・育苗

(1) 根元のわき芽が5〜6センチに伸びたら、根をつけて手で分け、培養土を入れた3〜3.5号ポットに仮植えします。

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(2) 高さが15〜20センチになるまで育苗します。

畝立て・植えつけ

(1) 畝全面に、1平方メートルあたり完熟堆肥2kg、苦土石灰100g、有機配合肥料100gなどを施し、幅90センチ、高さ10〜20センチの畝を立てます。




(2) プランターの場合は、赤玉土小粒5に腐葉土4、堆肥1の割合で混ぜたものに緩効性肥料を加えて用土とします。または菊用培養土を利用しても構いません。

(3) 15〜20センチに仕上がった苗を、株間30センチで植えつけます。深型65センチプランターでは2株が目安です。




生育管理

(1) 生育をみながら1か月に1回くらい有機固形肥料を施すか、1週間に1回液肥を与えます。

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(2) 地際部から15センチぐらい下の葉腋から発生する枝は除去します。

(3) 草丈が伸びたら、倒伏防止のために支柱を立て、誘引します。

収穫

(1) 開花したものから順次、摘み取って収穫します。朝夕の霧がない時期に、一花ずつ萼をつけたまま収穫します。

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(2) 比較的冷涼性の作物で、収穫は7℃くらいまで続けられます。
  おもな病害虫

  「しょくようぎく」には、かなり病虫害があり、薬剤散布などで防除することが欠かせません。
  湿気が多い時期に発生しやすい白さび病や褐斑病などの病気と、アブラムシ類やカスミカメムシ類などの害虫に注意が必要です。被害を防ぐためには、育苗段階からの予防や、発生初期の適切な薬剤散布(または防虫ネット)が最も重要となります。
  「しょくようぎく」のQ&A

  Q1:「しょくようぎく」は植えたままでいいですか。
  A1:「しょくようぎく」は、同じ場所で続けて育てるとよく育ちません。育てる場所を替えるか、同じところで育てるときは土壌消毒をしたあと、腐葉土などの有機物をたくさん入れ、土壌改良をしてから植え直します。土壌が過湿にならないように、水はけのよい場所を選ぶか、高うねにして植えます。
  写真提供: 「ボタニックガーデン」  イラスト: 「ころぽっくる」 by lemさん